good bye daddy

独りよがりの忘備録

11.火葬

10分くらいで火葬場に到着。自分の車で来た人や、葬儀社のマイクロバスに乗った人や色々。最後の火葬のスイッチを入れるのは、喪主の母の役目だった。挨拶やほかのことはできても、これは私にはできんわ。一番肝心なところを母が嫌がらずにやってくれて良かった。

ここで帰る人、葬儀場の控室に戻る人、婿殿は高速バスの時間があるので葬儀場を出るときに既に離脱していた。

葬儀場の控室で時間をつぶして再び火葬場へ。骨になった父が出てきた。看護師の妹が小さな声で「一番太いのが大腿骨、あれが何で、これが何で、黒くなっているところがあったらそれは出血のあと・・・」と急に職業スイッチが入ったのか説明しだす。もう一人の妹が「それは説明してくれるし黙っといて」と制す。

つま先のほうから骨を拾っていき、私の番で一番太い大腿骨だった。太くて箸でつかめそうにないしドキドキしていると「割って下さい」と言われた。「割る?」小さな声で聞き直すと「突いて下さい」と言われ、箸先でツンツンとつついて割って入れた。